HEALTH 【バーニーズの健康について】

B.M.D Club of America 健康委員会が発表したレポート

以下が、バーニーズ・マウンテン・ドッグ健康委員会が発表した、現在のバーニーズマウンテンドッグの最も注意すべき点です。

  • バーニーズマウンテンドッグの平均寿命が若すぎる。
  • 特に肉腫、組織球種(皮膚腫瘍)、肥満細胞腫やリンパ腫などのガンの発生が多すぎる。
  • 大半の犬が検査を受けているにもかかわらず、股関節や肘の疾患が多い。OCDやACLは幾分か少ないけれど、多すぎるだろう。
  • 甲状腺機能低下症
  • 麻酔に対する拒否反応が多すぎる。この反応及びその程度をさらに研究する必要がある。
  • 鼓腸による死亡が異常に多い。犬種内での鼓腸の発生はそれほど多くないけれど、それによる手術や死亡率が非常に高い。
  • 飼い主及び獣医師の情報不足が原因である可能性がある。今後の研究・教育課題かもしれない。

バーニーズオーナーにとって気をつけたい病気

無菌性髄膜炎

髄膜炎は脳や脊椎沿いの膜が腫れることを言います。ウィルス性または菌性のものが多いようですが、遺伝性のものもあります。バーニーズに限っていえば、最も多いのは無菌性髄膜炎です。この病気は、生後4ヶ月から24ヶ月の間に発病します。バーニーズのような大型犬に多いのが特徴です。症状は、高熱、首の痛み、丸まった背中、かたくぎこちない歩様、動きたがらないなどです。手当てをしないでいると悪化し、病弱となり、麻痺が現われ、失明にいたります。

鼓腸

バーニーズのような大型犬によくある病気ですが、胃が曲がってしまうことによって、胃の中身や空気が閉じ込められた状態になり、急激にはれ、ひどい痛みを伴います。そしてバーニーズの場合は、多くが命取りになります。これといって、重症を思わすような病状ではないので見逃してしまうことがあります。普段から愛犬の様子をチェックすることが大切です。症状は落ち着きがなく、行ったり来たりしてどこにでも寝転んでしまうこと、よだれをたらしたり、過呼吸したり、泣いたり、いらいらしたり、空嘔吐したり、腹部が腫れたりすることなどです。

ガン

スイスの現状では、何とバーニーズマウンテンドッグの死亡原因の4割がガンです。この実態に対する親クラブの姿勢はこうです。「これは恥ずべきことではなく、現状をあるがままに認識し、またこれは決して隠してはならない事実である。そして、みんなでできることを行い、改善に立ち向かおう」。

調べてみると人間社会を襲い、多くの人に苦しみを与えているこのガンがバーニーズに限らず、多くの犬種の悩みの種になっています。しかし、スイス・クラブ・フォー・バーニーズマウンテンドッグ(SKBS)によるとそれは至極当然のことです。というのは、今日の犬たちは、飼い主と多くの時間を過ごします。ある犬は人のご飯を食べることさえします。

また考えてみれば同じ空間を共有しているわけですから、タバコの煙、風邪やその他の感染病のウィルスから犬は逃れられるはずがありません。では主にバーニーズを悩ませている2つのガンは以下の通りです。

組織球種(皮膚腫瘍、histiocy-tomas)

組織球種とは、イボのような形で現われ、成長するガンの一種です。他犬種にも現われますが、バーニーズの場合には、遺伝子疾患であることが特徴です。また、組織球種はバーニーズに現われる一番多いガンですから、飼い主にとって耳にしたくない病名です。バーニーズに発生する多くは、全身性組織球種あるいは悪性組織球種のどちらかです。遺伝性疾患なので、獣医師からそうだと診断されたら、飼い主は必ずブリーダーに知らせる必要があります。みんなで力を合わせれば、少しずつよい方に向かうでしょう。

肉腫(sarcoma)

肉腫は愛犬の皮膚、および骨に起こり得るガンの一種です。肉腫とは、犬に起こる皮膚ガンの15%を占める幅広いガンの一種です。原因としては、放射線、トラウマや害虫などがあげられます。老犬に現われる場合は、肉腫が1つできることがほとんどです。肉腫が起こりやすい犬種や性別は特定されてはいませんが、大型犬に現われることが多いようです。ある一種(rhabdomyosarcoma)は、生後4ヶ月の犬に起こることがあります。

変形性関節炎(OA)

実際のところ、変形性関節炎は疾患ではなく他の関節炎の延長です。トラウマによって正常な関節が痛む場合と、関節そのものが異常で歩く度に痛む場合の2種類があります。関節が傷付けられたり、もともと正しく形成されていなかったりすると、軟骨に異変が起こり、痛みが起こります。痛みが増すと、犬は動きたがらないし、走ったり、飛び上がったり、階段を上ったり降りたりなど、普通行えるはずの多くのことを嫌がるようになります。

離断性骨軟骨炎(OCD)

OCDは軟骨の下にある骨が変性してしまうことです。肩、肘や足首に起こることがあり、ほとんどいつも生後6ヶ月から9ヶ月の成長期の間に発病します。時には、早くて生後4ヶ月、遅くて生後12~18ヶ月の間でも起こることがあります。OCDの主な原因は、環境と遺伝であるといわれています。親がOCDであった子犬はなりやすいですし、また、すでに弱っている軟骨に与えられたトラウマが発病を早めることもあります。また、食生活も影響することがあると思われています。

急激な体重増、カルシウムの取りすぎ、栄養の取りすぎなどが影響するだろうと言われています。

関節形成不全

バーニーズは、よく知られているこの関節疾患の発病率では、ワースト8位です。レントゲンが提出される犬の28%がそうであると報告されています。したがって、すべてのブリーダーやオーナーがレントゲンを提出するわけではないということから、実際のところはさらに高い率と考えてもおかしくありません。肘関節形成不全、股関節形成不全ともに大変な問題です。ある調査によると、股関節形成不全よりも肘関節形成不全の方が多いといわれています。いずれの関節形成不全の場合も、悪化するとOCDになる可能性があります。

その他、頻繁に起こる遺伝性疾患

他に頻繁に起こる遺伝性疾患は、てんかん、進行性網膜萎縮、Panosteitis、大動脈弁狭窄症、ビレブランド病などです。