☆その他、注意すべき遺伝性疾患
3大遺伝性疾患以外に、バーニーズに多く見られる目の病気です。全身の病気でも目に症状が現れることがあります。
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■眼瞼外反症(がんけんがいはんしょう) |
アカンベーをしたように下まぶたが外側にしゃくれてしまう病気。バーニーズの特徴と思われがちだが、通常、外側にめくれることはない。予防はできない。加齢とともに、重力にまけてまぶたが垂れ下がってしまう場合もある。生まれつき眼瞼裂の長い犬に多く見られる。長いため下まぶたが余り、垂れてめくれてしまう。角膜や結膜が表面に出てしまうため、つねに刺激を受けている状態になる。コッカー・スパニエルやセント・バーナード、バセット・ハウンド、ブルドックなど、顔の皮膚にたるみのある犬種も先天的に外反が起こりやすいので注意が必要。
●長い場合には、眼瞼裂を切り、垂れないように短くして治す。ゴミやホコリで目やにがたくさん出る犬は、外出時にサングラスやゴーグル(紫外線がカットでき、医療に使用されている、ガラス部分がしっかりしたつくりのものを選ぶ)を着用すれば、ゴミによる刺激を防ぐことができる。 |
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■白内障(はくないしょう) |
遺伝的な原因が大きく、高齢に伴うケースはほとんどない。水晶体の一部、または全部が白濁してしまう病気。肉眼で確認できる。目をのぞき込んで瞳孔の奥が白くなっていたら、白内障の可能性がある。目の表面(角膜)が白濁するのは角膜炎。6歳未満で発症することが多く、6歳以上で起こった場合には、年齢が原因ではなく、糖尿病や網膜変性など他の病気による影響が考えられる。「年をとったから白内障になった」のではなく、何か他に病気を抱えている可能性がある。
●急に起こるものではなく少しずつ進行するため、早い段階で白内障の症状が見られたら、動物病院で進行具合と原因をしっかりと調べてもらうことが必要です。遺伝的な要因の場合には進行を遅くすることはできないが、糖尿病などによるものであれば、早く処置できる。ちなみに白内障の手術は一般的なもので、成功率は98%と言われている。 |
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■まつ毛乱生(逆さまつ毛) |
犬のまつ毛は1列に生えているが、それ以外のところから生えてしまっている病気。「眼瞼内反症」とは違い、まつ毛だけが眼球を向いている。遺伝的な疾患で、バーニーズ100頭に対し1頭の割合で見られる。
●逆さまつ毛でも痛がる犬、痛がらない犬がいる。まつ毛自体が柔らかくて、角膜の方を向いていないのであれば、基本的には放っておいても問題ない。犬が痛がっていないのに抜いてしまうと、まつ毛が太くなったり、生える方向が変わり角膜に向かってしまい、逆効果になることも。犬にとって、目やにや涙、痛みの原因になっていないのであれば、そのままにしておいて大丈夫。痛がっている場合には、生えてこないようにする手術を施すこともできる。 |